市場観測(信用評価損益率をつかったトレンドの確認)
信用評価損益率と日経平均の動き
信用評価損益率とは
信用建てされている玉の損益率を表す指標。一信用建てでは利益が出ている状態だと決済をすぐにして、損益の出ている状態だと含み損を持越しやすい投資家の性質からプラス(=損失状態)で推移しやすい。
信用評価損益率を使ってわかること
日経平均と比較することでトレンドの変化がおおよそわかる。
もちろん他の情報と突き合わせて総合的に判断するべき。
①大きな上昇サイクルへの突入のサイン
2009年に入り大底を付けた後5~10小上昇期と10~20の停滞期を行き来する。
大きな上昇に転じる際には、それまでと異なり11月16日の9.17から
8.53→8.13→6.75→5.76→5.09→2.64
と一気に損失が埋められていく。5台はそれまであったが、相場転換の際にはいっきに2台に突入している。(つまり損益が縮小している)
②上昇トレンドの継続
信用評価損益率のマイナスは目先の天井を警戒すべき数字ではあるが、上昇トレンドが終了することを必ず確認するものではない。むしろ、勢いがあるために、マイナス(信用建玉がプラスになる状態)になっているとみてよいと思う。なので押し目買いを検討する。
③トレンドの転換のサイン
リーマン時の下落を確認すると、20台を超える高い数字がちらほら出現する。10後半での推移もあるが20がトレンドが大きく変化した可能性があるサインとして注目すべき。
④底抜けの確認
20がちらほら出現したあと切り替えして小反発を何度か入れながら最後はいっきに暴落していることがわかるので、この数字がでたから大丈夫ということは確認するのは難しい。ただし底抜けは確認できる。
暴落中2008年9月5日~2009年3月19日までほぼ20以上が継続
30を超える数値はあまり出現しないので、大底の一つの目安になる。しかし、ここでは買いに入るのは無謀。
底抜けの際はそれまで、20以上を推移している数値が、3/19の17.64を境に10前後で推移して底抜け。ここで買いに入るのがベター。
20・・・経済の変調に要注意
20が継続・・・暴落中
30・・・・底が近いが大底か不明
10台・・・底抜け近い、10代定着で暴落終了
信用評価損益率を使ってできないこと
天井を完璧に見極めること
2015年3~4月期に3~4台の高水準で推移しているが、ほかの時期にも出現する数字なので、特にこれだけでは天井には気付けない。
マイナス入りしたときの目先の調整はわかるが、天井を見つける指標にはしづらいと思う。
2/12の25.76は?
2015の日経平均20000超えから続落して出現した数字。それまで、20超えなかったが突然出現。
大きな流れが確認できるまではポジション調整するのが吉。